ミルキーでコク深い!大豆由来のクリームバター・ソイレブール
大豆由来の豆乳クリームから作られた、バターのように使えるソイレブール。
「大豆で作られていてヘルシー」「乳製品不使用のお菓子やパンにも使える」などのメリットで、cottaで人気急上昇中の食材です。
今回のコラムでは、実際の味や使い勝手を、バターとの比較などを交えて検証。
植物生まれの新素材・ソイレブールについて詳しくご紹介していきます。
豆乳クリームバター・ソイレブールってどんなもの?
ソイレブールは、大豆を牛乳の分離法に近い方法で「豆乳クリーム」と「低脂肪豆乳」に分離し、その「豆乳クリーム」をベースに作られた豆乳クリームバターです。
健康的でおいしく口どけも良いことから、一流シェフたちに評価され、常備しているレストランやパティスリーも増えているそう。
価格もリーズナブルで、気軽に使うことができます。
有塩タイプと低塩タイプがある
ソイレブールには、有塩タイプの「ソイレブール」と、低塩タイプの「ソイレブール ラフィーネ」の2種類があります。
- 有塩タイプの食塩含有量は0.5%。
- 低塩タイプの食塩含有量は0.2%。
お菓子作りの際に無塩バターと置き換えたいときは、低塩タイプの「ソイレブール ラフィーネ」がおすすめ。
有塩タイプの「ソイレブール」でも食塩含有量は0.5%なので、有塩バター(食塩含有量約1.5%)よりは少なめです。
塩をひとつまみ入れるようなお菓子では、「ソイレブール」を使うとちょうど良くなる計算♪
ここがすごい!ソイレブールの5つの特徴
今までにない新素材のソイレブール。思わず使いたくなる特徴を5つご紹介します。
特徴1.動物性原料不使用のプラントベースフード
ソイレブールは大豆を主原料とした植物由来のプラントベースフード。
健康面からも環境面からも、注目の食品です。
特徴2.バターに比べてコレステロール97%オフ
バターと比較すると、ソイレブールのコレステロールは97%以上オフ、飽和脂肪酸は約35%オフ。
またトランス脂肪酸も、少ないといわれているバターの約半分で、体にやさしい油脂といえます。
特徴3.バターと同じように使えておいしい
バターと同じ形状なので、レシピの作業工程ではバターと同様に使ってOK。
サクサクのクッキーやふわふわのパンなど、食感もバターに近い仕上がりに。
クセがなくあっさりした風味で、豆乳が苦手な方でもおいしく食べられます。
特徴4.冷凍庫から出してすぐに使える利便性
冷蔵庫ではなく冷凍庫保存がマストのソイレブール。
冷凍状態のまますぐにカットできるので、その後の作業がスムーズ。
バターのように常温にする手間も省け、スピーディーに作業が進みます。
使うたびに必要な量だけ取り出し、あとは冷凍庫で保存できるのが便利です。
特徴5.組み合わせる素材の風味と色を引き立てる
ソイレブールはバターのようなコクがないからこそ、合わせる素材の味を引き立ててくれるアイテム。
フルーツやナッツ、抹茶やココアなどと合わせるのがおすすめです。
また、ソイレブール自体の色が白いので、素材の色をそのまま出したいときにぴったり。
ソイレブールの使い勝手を検証してみた
冷凍庫から出したてのソイレブールを使って、使い勝手を検証してみました。
実際使ってみると、その便利さに感動!
検証1.冷凍庫から出してすぐにカットしてみた
実際に、冷凍庫から出してすぐに包丁でカットできるのかチャレンジ。
温度計で計測したところ、マイナス14℃の冷凍状態でもカットできました。
検証2.ポマード状にして乳化させてみた
冷凍庫から出して10分後くらいには、ゴムベラで練れる状態。しばらく練っていると、やわらかくなります。
砂糖を加えて泡立て器で2分間混ぜると、ポマード状に。最初は少しなじみにくいのですが、気になるほどではありません。
卵を加えても分離しにくく、きちんと乳化していますね。
材料を計量するときは、最初にソイレブールを量っておくと時間短縮になって◎
検証3.トーストに塗ってみた
ほんのり塩味がきいたソイレブールは、トーストに塗ってもおいしく食べられます。
冷凍庫から出してすぐにカットしたソイレブールを焼きたてのトーストにのせ、塗りやすさをチェック!
短時間置いておくだけで、簡単にのばすことができました。
バターとの違いはある?クッキーを作って比較してみた
ソイレブールで作るお菓子とバターで作るお菓子には、違いがあるのでしょうか?
今回はクッキーで比較。
ソイレブールとバターだけを変え、同じ配合・焼成時間・焼成温度で比べてみました。
型抜きクッキーの場合
見た目
ソイレブールを使った生地も、バターを使った生地と同じようにきれいに型抜きできます。
ポロポロ崩れたり、やわらかすぎてべたついたりということはありません。
ソイレブール自体の色が白いので、焼き上がった生地もバター使用のものに比べると白め。
同じ天板で同時に焼いていますが、焼き色には違いが出ました。
味・食感
ソイレブール使用のクッキーは、サクサク感があり、軽い仕上がり。バターのような風味やコクはなく、あっさりとしています。
絞り出しクッキーの場合
見た目
冷凍庫から出してすぐのソイレブールで作った生地も、バターと変わらずきれいな絞りに。
この時点での生地温度は17℃。バターを使用した生地だと、17℃ではかたすぎて絞れません。
バターを使った場合は、生地温度が20℃以上であればきれいに絞れます。
絞り出しクッキーの焼き上がりも、ソイレブールを使ったもののほうが白っぽく仕上がります。
裏面を見るときちんと焼けているので、焼きが足りないということではありません。
味・食感
どちらもサクサク感はありますが、ソイレブールを使ったクッキーのほうが、やや歯ごたえがあります。
絞り出しクッキーはバターの割合が多いため、バターのコクを強く感じるお菓子。比べてみると、ソイレブールを使ったクッキーがあっさりとしているのがよくわかります。
今回は素材の味を確認しやすくするため、卵白使用のレシピで検証。
ソイレブールを使ったクッキーにコクを出したい場合は、全卵や卵黄を使用するレシピにするなどの方法を試してみるのもいいかもしれません。
ソイレブールを使ってみた感想
ソイレブールは、バターと同じようにサクサクとした軽い食感のクッキーを生み出すことができます。
これは、従来からある植物性の液体油脂では出せない食感。
味の面でも、そのまま食べると大豆の味を感じますが、焼き菓子にすると気になりません。
これなら、豆乳が苦手という方でも使いやすいのではないでしょうか。
ソイレブールは、サクサクした食感とあっさりとした味わいで、胃もたれすることなく、何枚も食べたくなるクッキーに仕上げられます。
すっきりと淡白な風味は、小麦粉自体の香りやフレーバーの味などを表現したいときには、大きな強みになると感じました。
おいしくてヘルシー!ソイレブールを活用しよう
今回ご紹介したソイレブールは、健康面だけでなく、味や作業性の面でも優れた製品。
ソイレブールを使ったお菓子は、あっさりとして食べやすいというメリットがあります。
冷凍状態からの作業性の良さも、使ってみると便利さがわかるポイントではないでしょうか。
日々の食卓に、お菓子作りやパン作りに、ぜひ活用してみてください。