崩れるような食感のアマレッティ
カリッと軽く、サクッと?ジャリッと?ホロっと?表現が難しいですが、崩れるような独特の食感。
甘さはしっかりしているのに、口いっぱいに広がるアーモンドの香ばしい風味とビターアーモンドの独特の風味から、手の止まらなくなる魅力的な焼き菓子。
今回は、イタリアの伝統的なお菓子「アマレッティ(Amaretti)」をご紹介します。
アマレッティってどんなお菓子?
「Amaro(アマ―ロ)=苦い」という言葉が語源ともいわれるアマレッティ。
スイートアーモンドと共にビターアーモンドを使って作られるため、その独特な風味があるのです。
日本ではビターアーモンドが手に入らないので、似たような風味を持つアマレット(リキュール)やビターアーモンドエッセンスでアマレッティならではの風味を補います。
材料はアーモンド(パウダー)・砂糖・卵白、そして風味付けのリキュールやエッセンス。たったこれだけです。
小麦粉もバター(乳製品)も使わないので、とても軽い口当たりなのでしょうね。
アマレッティの香りがするお酒
今回、風味付けで使用するアマレット。
アーモンドに似た香りがするのですが、原料は杏仁(杏の種の中にある白い部分)。この杏仁を使ったイタリアのリキュールがアマレットです。
「アマレッティ」に香りが似ていることから「アマレット」という名が付けられたといわれています。
ときどき、「アマレット」を加えるから「アマレッティ」と思われることもありますが、実は逆なんです!
アマレッティの作り方
作り方は簡単♪でもポイントは押さえて!
卵白の割合が変わるとやわらかすぎて丸められなかったり、かたすぎる生地になったり、うまくいかないこともあるので計量はきっちりとお願いします。
材料(直径4.5cm程度のもの15個分)
- アーモンドパウダー…55g
- グラニュー糖…65g
- 卵白…25g
- グラニュー糖…12g
- アマレット…小さじ1/4
*ビターアーモンドエッセンスを少々加えることで代用可。
下準備
オーブンを焼成温度より高め(180℃程度)に予熱する。
作り方
- アーモンドパウダーとグラニュー糖(65g)をよく混ぜ合わせる。
- 卵白とグラニュー糖(12g)でメレンゲを作る。
卵白をほぐし、グラニュー糖の1/3量を加えて馴染ませ、ボリュームが出て角が立つまで泡立てる。 - 残りのグラニュー糖も2回に分けて同様に角が立つまで泡立てる。
- 3のメレンゲに1を全て加え、ゴムベラで切り混ぜる。
- 半分くらい混ざったところでアマレットを加えてさらに混ぜ合わせる。
- メレンゲのかたまりがなくなり、全体になじめば終了。
- 10gずつ分割し、軽く丸める。
- オーブンシート(オーブンペーパーでも可)を敷いたプレートに間隔をあけて並べ、上から軽く押さえて平らにする。
- 160℃に設定したオーブンで約25分間程度焼く。
- クーラーに取って冷まし、密閉容器で保存する。
*混ぜ過ぎると、このお菓子の特徴でもある軽く崩れるような食感、ひび割れのどちらもなくなってしまうので注意してくださいね。
*量るのが面倒であれば目分量でもOK。
*触り過ぎ、丸め過ぎに注意してください。もし丸められないほどべたつくようであれば軽く打ち粉をしてくださいね。
*焼いたら広がるので間隔をあけて並べてください。
*一つ割ってみて、中まで色が付いていればOK。熱いうちは中がやわらかくても、冷めればかたくなるので安心してくださいね。
「アマレッティ」の詳しいレシピページはこちら。
アマレッティを使った絶品お菓子
アマレッティだけでも病みつきになっちゃうおいしさですが、このアマレッティを使って作る絶品イタリアンドルチェがあるんです♪
その名も「Bonèt(ボネ)」。
ピエモンテ州の郷土菓子なのですが、そちらの方言で帽子のことだそう。
ボネの型がその帽子の形に似ていたことから名づけられた、などいろいろな説があるそうです。
アマレッティを砕いて加えるのが特徴で、大人なココアプリンといった感じ。
ラム酒とコーヒーの風味も魅力の一つ。
チョコレートが入っているのでは?と思うくらい濃厚なのにもかかわらず、くどさは全くなくするすると食べてしまえるのが不思議。
よかったらこちらもお試しください♪
「イタリアの大人なココアプリン♪ ボネ」の詳しいレシピページはこちら。
崩れるような食感を楽しんで
アマレッティはイタリアからフランスに伝わり、マカロンの原形となったともいわれています。
今回ご紹介したアマレッティはかたいタイプですが、やわらかいタイプもあるんですよ。
伝統を感じることのできるアマレッティ。
ぜひ、作ってみてください。