パンが生焼けになるのはなぜ?
「パンを焼いたら中が生焼けだった」なんて経験はありませんか?
せっかく作ったのに生焼けでは残念ですよね。
今回のコラムでは、パンが生焼けになってしまう原因と対処法を解説。
失敗したパンをおいしく食べられるリメイクレシピもお伝えします♪
パンの生焼けってどんな状態?
生焼けになったパンの断面は、下の画像のように目が詰まっていて全体的に粘りがあります。触ってみると水分が多く、べたつく感じ。
生焼けかどうか判断する際に重要なのが、粗熱が取れた状態で確認すること!
焼きたてのパンの中には蒸気がこもっているため、カットすると粘りがある糊状になってしまいます。
生焼けと勘違いしないよう、粗熱が取れてからチェックしてくださいね。
見た目で判断するなら、パンの底が白い場合は焼きが足りず、生焼けになっている可能性が高いといえます。
生焼けになる5つの原因と対処法
パンが生焼けになる原因は大きく分けて5つあります。それぞれ、原因と対処法をみていきましょう。
原因1.水分が多い
パン生地は粉に対する水分量が多いと、生焼けが起こりやすくなります。
レシピの分量を変える場合は、ベーカーズパーセントの計算を間違えないよう気をつけましょう。
また、洋酒漬けのフルーツやクリームなど水分の多い具材やフィリングを入れるときも注意が必要。生地が水分を吸ってしまい、生っぽく仕上がります。
具材の水気はしっかりと切り、フィリングは煮詰めて水分があまり出ないよう工夫するのがコツ。
原因2.イーストが古い
イーストは生き物です。古いイーストは活動せず、パン生地が発酵しません。
発酵していない生地は膨らまないため火の通りが悪く、生焼け状態になりやすいのです。
生イーストは約2週間、天然酵母は約1か月、ドライイーストでも半年を目安に、イーストが古くなっていたら新しいものを使用しましょう。
原因3.過発酵
パン生地は発酵しすぎても生焼けの原因になってしまうので注意が必要。
発酵時間が長かったり、発酵温度が高かったりすると過発酵が起こりやすくなります。
また、イーストの栄養となる糖分が多い菓子パンなども発酵が進みやすいパン。
発酵時間はあくまで目安なので、パンの様子を見ながら発酵時間を調整しましょう。
原因4.焼成温度と時間が合っていない
オーブンの温度が高いとパン生地の外側だけが先に焼けてしまい、中が生焼けになることがあります。
逆に予熱がきちんとできていない状態だと、中が生のうちに表面が焼き固まってしまい結局生焼けに。
温度に問題がなくても、焼き時間が短いことによって生焼けになる場合もあります。
オーブンの性能によって焼成温度や時間は変化します。自分のオーブンの特徴を理解し、予熱をしっかりとした状態で焼くようにしましょう。
原因5.型の容量が小さい
実は、型にフタをして焼く食パンなどは生焼けが起こりやすいパン。
型の容量に対してパン生地の量が多すぎる場合は、焼いているときに生地がしっかり膨らまず、生焼けになってしまいます。
レシピに記載されている分量を守るのが失敗しない秘訣。手持ちの型のサイズが合わない場合は、生地の量を減らすなどして対応しましょう。
生焼けパンは焼き直せる?
一度冷めてしまったパンを焼くと、水分が飛んでさらにかたくなってしまいます。
しかも中まで火を通すのは難しいので、焼き直しはやめておきましょう。
生焼けパンをおいしく食べたい!簡単リメイクレシピ3選
生焼けパンがおいしく食べられるレシピを3つご紹介します!
パンにしっかりと火を通し、おいしく食べちゃいましょう。
揚げパン
材料
- 揚げ油…適量
- グラニュー糖…適量
作り方
- 油を170℃に熱し、4cm角に切ったパンを1分間ほど揚げる。
- 油を切って粗熱を取ったら、ポリ袋にグラニュー糖と一緒に入れてまぶす。
きな粉を足すのもおすすめです。
ガーリックトースト
材料
- オリーブオイル…大さじ1(14g)
- 有塩バター…大さじ1(12g)
- にんにくチューブ…3cm
- 乾燥パセリ…適量
作り方
- バターは600Wの電子レンジで20秒間加熱して溶かし、オリーブオイルとにんにくを加えて混ぜる。
- 1cmの厚さにスライスしたパンに塗り、トースターで焼き目が付くまで5分間ほど焼く。
パンプディング
材料
- 卵…1個
- 牛乳…150ml
- 砂糖…大さじ2
- バニラビーンズペースト…少々
作り方
- ボウルに材料を全て入れ、よく混ぜる。
- 2cm角にカットしたパンを入れて混ぜ、600Wの電子レンジで1分間加熱。
- 耐熱容器に移し、トースターで15~20分間、膨らむまで焼く。
お好みでブルーベリーやミントを飾っても◎
生焼けパンはリメイクすればおいしく食べられます。ご紹介した方法の他にも、ラスクやパングラタンなどアイデア次第でなんにでも変身しますよ♪
原因と対処法を知れば失敗知らず!パン作りを楽しもう
パンが生焼けになってしまうのには、いろいろな原因があります。
せっかくの手作りパンが失敗ないよう原因を理解して、おいしいパンを作りましょう!