違いはあるの?クリームチーズをメーカーごとに比べてみよう
クリーミーで酸味があり、チーズ系のお菓子や料理作りに欠かせない食材・クリームチーズ。
皆さんには、いつも使っているおなじみのクリームチーズはありますか?
今回は、cottaやスーパーなどで取り扱いのある下記のクリームチーズ5種類を比較してみました。
「クリームチーズはたくさん種類があって、何を選べばいいのかわからない」「自分好みのチーズのお菓子を作りたい」という方に参考にしてもらえたらうれしいです♪
クリームチーズとは
クリームチーズとは、牛乳や生クリームを主原料として作られたなめらかでクリーミーなチーズ。
チーズにはたくさんの種類がありますが、日本では乳等省令(※)によって定義されていて「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」に分類されています。
クリームチーズはナチュラルチーズに分類されるものが多いですが、プロセスチーズに分類される製造法で作られたものもあります。
5種のクリームチーズの味や見た目をチェック!
一言で「クリームチーズ」といっても特徴はさまざま。
5種類のクリームチーズの「かたさ」「白さ」「酸味」「塩味」「乳味」の項目をチャートにし、私なりに感じたことをご紹介していきます。
※コラム内のチャートや感想は、ライターの個人評価です。目安としてご覧ください。
※各チーズの原料産地や種類別表示などは2023年11月時点のものです。
よつ葉 北海道十勝クリームチーズの特徴
北海道十勝産の生乳とバターミルクから作られた、ミルクの風味豊かなクリームチーズ(ナチュラルチーズ)。
- のびがよく、なめらか。
- 全体的に味のバランスが良い。
- 普段クリームチーズを扱わない方にも、扱いやすく食べやすいと感じた。
- シンプルなチーズケーキやレアチーズケーキにおすすめ。
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北乳 リュクスクリームチーズの特徴
フランス語で「ぜいたく」という意味の名前をもつクリームチーズ(プロセスチーズ)。
北海道の恵まれた自然の中で生まれた生乳を使用し、四種類の乳酸菌による爽やかな風味をプラス。
- 酸味・塩味が控えめで、ミルク感が強く感じられた。
- やわらかくて作業性が良い。常温に戻るまでにかかる時間も短い。
- 手できれいに割れるため、料理にも使いやすいと感じた。
- やわらかいので、ムースやレアチーズケーキを作る際はゼラチンの量を調節するとよさそう。
- ミルキーで口どけがよいのでレアチーズにおすすめ。
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キリ クリームチーズの特徴
豊かな自然の中で育てられた牛の新鮮なミルクと生クリームを原材料とし、「塩味」と「乳味」のバランスが良い。
他の材料とも混ぜやすく、作業性のよさも抜群のクリームチーズ(プロセスチーズ)。
- 塩味が感じられ、後味さっぱり。
- 他の材料と合わせたときに乳化しやすいため作業しやすい。
- なめらかさがあり、口どけがよい。
- 塩味が感じられる点、乳化しやすい点などを考えると、個人的にはチョコレートとあわせるのにぴったりだと感じた。
- 塩味・酸味・乳味のバランスが良いので、料理・おつまみ・ベイクドチーズケーキにおすすめ。
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Q・B・B クリームチーズの特徴
オーストラリアのフレッシュなミルクとクリームをたっぷりと使用したクリームチーズ(ナチュラルチーズ)。
スイーツやパンの材料としても「おいしく」「使いやすい」ように作られている。
- よつ葉同様、のびがよく、なめらかで混ぜやすい。
- 生クリームのような濃厚な味わい。
- 独特のコクを感じる。
- 円柱状のパッケージで出しやすく使いやすい。
- お酒に合いそうなのでおつまみにおすすめ。ベイクドチーズケーキにも◎
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森永乳業 クラフト フィラデルフィアクリームチーズの特徴
北海道の新鮮な生乳と生クリームのぜいたくなブレンドが作り出す本格的なクリームチーズ(ナチュラルチーズ)。
- よつ葉・キリ以上にのびが良かった。
- 最もなめらかに感じた。
- ヨーグルトを思わせる風味があり、コクのある味わい。
- 冷蔵庫から出したては少しかたい。練って使う際は早めに常温に出しておく必要がある。
- 塩味が感じられるので、パンに塗って食べると存在感がある。ベイクドチーズケーキにも合う。
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5種類のクリームチーズでチーズケーキを焼いてみた
続いて、5種類のクリームチーズをそれぞれチーズケーキにしたときの違いを検証してみました。
クリームチーズの種類以外、材料・配合・焼成温度と時間は同じです。
見た目の違い
焼き色
見た目で大きく変化したのはフィラデルフィア。全体的に濃く焼き色が付きました。
他の4種はほぼ同じ。大きな違いは見られませんでした。
腰折れする?しない?
最も腰折れしたのはQ・B・B。焼き目の下から腰折れしています。
逆に、腰折れがほぼ気にならなかったのはキリ。
キリは側面・表面につやが出て、見た目がとてもきれいでした。
後の3種は、多少腰折れしているものの、そこまで気にならない結果に。
味の違い
酸味
酸味を感じた順番は、
よつ葉>Q・B・B>リュクス>キリ>フィラデルフィア
キリとフィラデルフィアは塩味があるため、酸味をあまり感じないのかなと思いました。
チーズケーキに酸味が欲しい方は、この2種類に関してはレモン汁を多めに入れてもいいかもしれません。
乳味
乳味を感じた順番は、
リュクス>よつ葉>フィラデルフィア>Q・B・B>キリ
乳味を強く感じたのはリュクス。
後味にミルキー感があったのはフィラデルフィアでした。
なめらかさ
なめらかさを感じた順番は、
フィラデルフィア>キリ>よつ葉>リュクス>Q・B・B
なめらかな食感が好みの方はフィラデルフィアを。
どっしりとした食感が好みの方はQ・B・Bがおすすめです。
まとめ
クリームチーズだけ食べたときと、チーズケーキにして食べたときの感想はあまり変わらないのではと思っていましたが、面白い結果に。
他の材料を加えることで、酸味・塩味・コクが変化するということがよくわかりました。
冷凍できる?クリームチーズの保存
クリームチーズを冷凍すると、見た目や味は変わるのか検証してみました。
それぞれ小分けにしてラップに包み、フリーザーバッグに入れて冷凍庫へ入れたのち解凍。
解凍後も状態があまり変わらなかったのは、よつ葉とQ・B・B。
大きく変わったのは、リュクスとフィラデルフィア。
この2種類は水分がたくさん出て分離状態に。練ってみても状態は戻りませんでした。
キリも、上記の2種類より水分は出なかったものの分離してしまいました。
よく練ればかなりなめらかになりましたが、一度水分が出てしまっているため食感や香りに変化があります。
大容量で買った場合は使い切れないことがあるかもしれませんが、そのままの状態で冷凍するのはおすすめできません。
もし余ってしまった場合はチーズケーキにするなど、加工した状態で冷凍するとよいでしょう。
もちろん、冷凍せず新鮮なうちに使い切るのが一番です!
お気に入りのクリームチーズを見つけてみて!
今回は、5つのメーカーのクリームチーズについて詳しくご紹介しました。
どのクリームチーズにも、それぞれの良さがありました。
クリームチーズによって味わいが異なるので、使用する際の参考にしていただけたらうれしいです。
自分好みのクリームチーズを探してみてくださいね♪
冷蔵 よつ葉 北海道十勝クリームチーズ 1kg
冷蔵 北乳 リュクス クリームチーズ 1kg
冷蔵 キリ クリームチーズ 1kg
冷蔵 Q・B・B クリームチーズ250g
冷蔵 森永乳業 クラフト フィラデルフィアクリームチーズ 200g