お菓子作りに欠かせないバニラ
お菓子作りに欠かせないバニラ。その甘い魅力的な香りは、スイーツのおいしさをさらに引き立ててくれます。
エッセンスやオイルなどで手軽にバニラの香りをつけることもできますが、ここぞというときに使いたいバニラのさや。その香りの深さは言うまでもないでしょう。
そしてこのバニラのさやのもう一つの魅力は、たった1回使うだけではその香りが失われない事ではないでしょうか。
使い方はいろいろありますが、使った後どんなふうに活用できるかご紹介したいと思います。
バニラがさらに貴重になっている今だからこそ!無駄なく活用しましょう♪
バニラのさやってどう使う?
バニラのさやって高価なだけに、使い方を間違ったらもったいない…という不安から、実は使ったことがないんです!というお声もよくお聞きします。
でも、使い方はとっても簡単。
種を取り出したいときには、まずさやを使用分だけカットし、はさみやナイフでさやの片側に切り込みを入れます。
さやを開いて、種をしごきます。
ここから種だけを生地に混ぜ込んだり、種とさやを一緒に牛乳などに入れて煮出したり、それぞれの用途に応じて使います。
ちなみに…使用する砂糖をつまんでこすると、手についてしまった種もキレイに取れますよ♪
家庭で一度にまるまる1本使うということは少ないと思います。
残ったさやは乾燥や匂い移りを防ぐため、ラップでぴったりと包み、さらにジッパー付きの袋などに入れ、冷蔵庫や冷凍庫で保存しましょう。
煮出したさやの再利用
カスタードクリームやプリンのように牛乳で煮出した場合、まずはしっかり洗いましょう。
さやを割いて使ったものなら、さやを開いて中まで洗います。
その後、キッチンペーパーなどを使って、しっかりと水気を取ってください。
そのまま数日間、しっかり水分が飛ぶまで乾燥させます。
写真でも乾燥して縮んでいるのが分かるかと思います。この状態でも良い香りがしますよ~♪
これをそのまま砂糖に入れておきます。
砂糖に香りが付けば、バニラシュガーの出来上がりです!
多少バニラの種も落ちますし、バニラを使うたびに足していけば香りも強くなります。
お菓子に混ぜ込んで使ったり、ドーナツやシュトレンなどの表面にまぶすのに使用したりもできます。お手軽にコーヒーや紅茶など飲み物に入れても♪
このバニラシュガー、乾燥したバニラと砂糖を一緒にブレンダーなどに入れ、粉砕して作ることもできます。
量はお好みで。粉砕した後、バニラが多いなと思えば、後から砂糖を足して混ぜ合わせれば大丈夫です。
左がさやごと粉砕したもの。右が砂糖に入れただけのもの。
粉砕するとすぐに使えますが、さやの大きな粒が気になる時はふるってくださいね。
お好みに応じて使い分けてください。
種を取り除いたさやの再利用
バニラの種だけをしごいて使った場合、残ったさやは煮出したものに比べ、かなり強い香りを持っています。
もちろんそのまま砂糖に入れてバニラシュガーにすることもできますが、せっかくなので自家製バニラエッセンスにしてみませんか?
材料
- 種を取り除いたバニラのさや…1本
- ウォッカ(アルコール度数が40度以上のもの)…50ml
*もし使用していないバニラをそのまま使うなら、さや1本に対してウォッカ100ml程度。
作り方
- バニラのさやを短くカットします。
- 殺菌した小瓶に1を入れ、ウォッカを注ぎます。
- 日光の当たらない涼しい所に置いておきます。
*ウォッカに完全に浸るようにするため。
*始めの数日間は瓶を軽く振る。
香りを嗅ぐと、最初はアルコールがうっ!と鼻にきますが、1か月程度でまろやかになり、その後どんどん色が付き、バニラの香りが強くなっていきます。
香りが強くなれば使用できますが、市販のバニラエッセンスのように数滴では足りないので使用量は多めに。
写真は1か月程度経過したものです。
バニラってそもそも何?
バニラはメキシコ原産のラン科の植物です。
花の寿命はたった1日。朝の開花後数時間で受粉させる必要があるそう!上手く受粉できると緑色のさやが伸びていきます。
この写真は、豊橋総合動植物公園にて貴重なバニラを撮影させていただいたものです。
この緑色のさやが熟成して茶色くなるとあのバニラの甘い香りがするのですが、私たちが手にするバニラは、緑色の状態で摘み取ったもの。
それを日中は天日に干し、夜間は布で包んで蒸らすという工程を何日間も繰り返した後、数か月熟成させて出来上がる非常に手間のかかったものなのです。
バニラを存分に楽しもう♪
とっても手間のかかった貴重なバニラ。
だからこそ、使った後もその香りを存分に楽しんでくださいね♪
「使用済みバニラのさやの活用法♪」の詳しいレシピはこちら。