砂糖をかえてもカラメルは作れる?
お菓子に欠かせないのが、お砂糖。さらさらしたグラニュー糖、塊になりがちな上白糖、ふわふわした粉砂糖に茶色いきび砂糖・・・お砂糖には様々な種類があります。しかし、お菓子のレシピには「砂糖」と書かれていたり、「グラニュー糖」と種類が指定されて書かれていたりします。
レシピをみてお菓子作りをするとき、「砂糖」と書かれているけれどどんなお砂糖でもいいのかな?「グラニュー糖」って指定されているけれど別のお砂糖では本当にダメなのかな?どうしてダメなのかな?と気になりませんか?
そこで、実際に様々なお砂糖を使って仕上がりの違いを比べてみようという企画です!
今回は、「カラメル」を作り比べてみました。
カラメルをつくって違いを比べてみよう!
材料
今回は5種類のお砂糖を使ってカラメルを作り比べてみました。左から順に細目グラニュー糖、上白糖、オリゴ糖入り粉糖、きび砂糖、ブラウンシュガーです。
カラメルの作り方
1.鍋に砂糖45gと水大さじ1と½を入れて軽くゆすって混ぜる。
2.中火にかけて全体が濃い茶色になるまで加熱する。
3.火を止めて水大さじ1と½を加えて鍋をゆすって混ぜる。
※カラメルが飛び跳ねるので注意する。
今回は茶色いお砂糖も使っていて「濃い茶色になるまで」が分かりにくいため、グラニュー糖で濃い茶色になったときを基準に「180℃になるまで」とします。
結果を比べてみよう!
左上:細目グラニュー糖、左下:上白糖、中央上:オリゴ糖入り粉糖、中央下:きび砂糖、右上:ブラウンシュガー 右下:ブラウンシュガー(2回目)
細目グラニュー糖、上白糖、オリゴ糖入り粉糖は、見た目はほぼ同じ。さて、お味はどうでしょうか?
細目グラニュー糖
これぞカラメルソースという印象。ほろ苦さとパンッと鼻へ抜ける香りと風味がまさしく王道です。
上白糖
細目グラニュー糖よりも柔らかい印象。ほろ苦さと香りがオブラートに包まれた味です。カラメル特有の風味よりも甘さが強かったです。
オリゴ糖入り粉糖
他の白い砂糖で作ったときと見た目は変わりないですが、ほろ苦さや香りが少し薄い印象。さらっとしています。
茶色いお砂糖であるきび砂糖、ブラウンシュガーもカラメルにしました。さて、どのように仕上がるのでしょうか?
きび砂糖
白いお砂糖に比べて見た目から大きな差があります。焦げ茶色よりも黒茶色。問題はお味です。第一印象としてべっこう飴や黒糖飴に近いお味。カラメルのほろ苦さも僅かながら感じるけれど、きび砂糖特有の風味の方が強かったです。
ブラウンシュガー
見た目は色が群を抜いて濃いです。ブラウンシュガーには作るときから大きな違いがありました。180℃まで加熱したモノ。粘り気が強い。
砂糖を焦がすとき、粘り気が強い。そして、なかなか180℃になりませんでした。1回目は180℃になるまで火にかけましたが、まる焦げです。煙はもくもく、鍋底も焦げてしまいました。一応味見しましたが、苦いを通り越して少し酸っぱい。これは失敗です。
2回目は180℃まで待たず、少し煙が出てきたなと思ったところ(温度計で137℃)で火を止めました。こちらも味見してみました。印象として、「カラメル」と「黒みつ」の間のようなお味。口に入れたときは、茶色いお砂糖特有の風味で黒みつのような印象を受けますが、そのあとにカラメルっぽいほろ苦さがやってきます。これは「複雑な風味をもつカラメル」ともいえるし、「味に奥行きのある黒みつ」ともいえる不思議なお味でした。王道のカラメルではないけれど、美味しいソースでした。抹茶などの和風のフレーバーと合わせると美味しいかもしれません。
まとめ
今回のまとめとして、
1.カラメルらしさを求めるならば白いお砂糖がgood!カラメルらしさを求めるならグラニュー糖がオススメ!
2.ブラウンシュガーはカラメルらしさは薄いけれどおいしい!
今回の比較、いかがでしたでしょうか?
まだまだ寒い季節、カラメル風味の効いた濃密なお菓子を作る際の参考になればと思います。