ミックス粉で作るから失敗なし!
クリスマスのシュトーレン
日本でもおなじみになりつつある、シュトーレン。バター入りの発酵生地にドライフルーツやナッツ、スパイスを混ぜた、リッチな味わいが魅力です。本場のドイツでは、クリスマスの準備をする1ヶ月ほど前から少しずつ切り分けて食べ、家族でクリスマスを待つ習慣があるのだそう。
今回は、美しい仕上がりとアイディアあふれるレシピで人気のvivianさんに、ビギナーでも失敗なく作れるシュトーレンを教わりました。
プレミアム生食パンミックスでシュトーレン
レシピを見る職人気質に火がついたvivianさんにとってのパン作り
結婚を機に家で過ごすことが多くなってから、独学でお菓子やパンを作るようになったというvivianさん。
「でも、家族はそんなに甘いものが好きではなくって。ご飯の代わりに食べてくれるかも!と思ったのが、パン作りに夢中になったきっかけです」
上手く作れるようになりたいと、寝る時間も惜しんでパン作りにチャレンジしていたそう。
「始めは失敗ばかりでしたが、イメージするものが作れるようになってからは、当時広がり始めたSNSで紹介するようになりました。見てくれている人から『こんなものを作って』と難しいものをリクエストされると、うれしくなっちゃう(笑)。ハードルが高いほど、工夫や挑戦をしたくなる性格なんです」
特別な日に作るものだから、絶対においしく作りたい!
失敗も含めて数々の経験があるvivianさんだからこそ、発信するレシピは、失敗しにくいのはもちろん、作る人が楽しく取りかかれることも大切にしています。
「シュトーレンは一年に一度しか作らないから、このためだけにさまざまな材料を揃えるのは、ちょっと大変ですよね」
そこで、vivianさんが教えてくれたのが、食パン用のミックス粉を使い切りできる配合のレシピ。
「手軽なミックス粉を使って、1次発酵も1回だけに簡素化しちゃうので、とってもラクチン!」
「ドライフルーツも、何日も前から洋酒に漬け込んで...となると、作りたい気持ちが待ってくれないですよね。ならば、漬け込み済みの〈ミックスフルーツ〉を使うのも手ですよ」
温めた牛乳でふやかしたイーストと卵を混ぜ、「生食パンミックス」に加えてバターを練り込めば、ベースのできあがり。ここまで、わずか10分!
さらに、パンデピス(スパイスミックス)、ナッツと、ミックスフルーツを加えます。手作りをすれば、スパイスを好みの加減に調整できるのもうれしいポイントです。
美しい仕上げにもこだわって
生地の準備ができたら、あとは発酵させて成形し、オーブンで焼くだけ。
「味はもちろんですが、私は、できあがったときの姿へのこだわりが強いかもしれません。パンやお菓子をかっこよく作って、素敵な写真を撮ったり、ラッピングをするところまでがセットなんです(笑)」
生地作りはちょっぴりラクをした分、成形は、よりていねいに。
「手で整えれば、お店で見るような一般的なシュトーレンの形になります。また、型を使うと高さが出てスタイリッシュに。どちらでもお好みの方法でどうぞ」
焼き上がったら、澄ましバターをたっぷりと塗り、粉糖をまぶして完成。左は手で成形したもの、右は小判型に入れて焼いたものです。
「小判型は、シュトーレン以外に普通のパンを焼いたり、小ぶりなパウンドケーキの型にしたりもできて便利ですよ」
シックなラッピングで、特別感を演出
シュトーレンのラッピング
レシピを見る「子どもが小さかったころは、シュトーレンをママ友に贈るのがクリスマスの定番でした。日持ちもするし、家族みんなで食べることもできるので、プレゼントにぴったり」
上質で特別な気分を演出してくれるのが、ラッピング。vivianさんのおすすめは、シックな色合いと品のある絵が人気の、ウィリアム・モリス柄ギフト紙袋です。
「OPPシートで包んでガス袋に入れたら、ギフト紙袋へ。Mサイズがシュトーレンにジャストフィット! 紙紐つきのペーパータグで閉じ、あればドライの赤い実をあしらうと、いっそうクリスマスらしくなります」
美しく仕上げることも、vivianさんが提案するパンやお菓子作りの楽しみのうち。大切な人においしさのお裾分けをして、幸せな日を迎えたいですね。
今年のクリスマスは、ぜひ、シュトーレンにチャレンジしてみてください。
次回は、vivianさんにこだわりの天板で作る、ロールケーキのお話をうかがいます。
取材・文/singt 撮影/忽滑谷なつみ
vivianさん
cottaオフィシャルパートナー。家庭で作れて再現性の高い、スタイリッシュなパンやお菓子のレシピが人気。cottaオリジナルのイギリス食パン型など、材料や道具の監修も務める。季節の移ろいを楽しみながら仕込む手仕事や、ふだんのおかずなど、毎日役立つ料理の提案も発信。