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アルバイト・パートの評価制度|やる気を引き出すポイント・導入ステップを紹介

date
2024/02/13
writer
コッタビジネス編集部
category
育成 > 人財育成
採用したアルバイト・パートスタッフがなかなかお店に定着せず、離職してしまうことに悩んでいませんか? スタッフにできるだけ長く働いてもらうためには、彼らのモチベーションを高め、「仕事が楽しい」と思ってもらえるお店づくりが必要です。 モチベーションを高める方法のひとつとして、アルバイト・パートスタッフを対象とした人事評価制度の活用があります。この記事では評価制度の重要性や導入のステップ、具体的な評価シートの作成ポイントをご紹介。 アルバイト・パートスタッフのモチベーション管理にお悩みの方、離職率改善に取り組みたい方はぜひ最後までご覧ください。

アルバイト・パートの「人事評価制度」のメリット

評価制度を整えることは、主に下記のようなメリットがあります。

  • モチベーションと生産性の向上
  • コミュニケーションが活発になり、働きやすい職場環境がつくれる
  • 人材育成・スキルアップ

それぞれについてみていきましょう。

モチベーションと生産性の向上

評価制度を活用すれば、スタッフは自分の仕事に対する価値を認識できるようになります。 そのため業務へのモチベーションが向上する効果が期待できます。 例えば、定期的にスタッフの成果や努力を認め、適切なフィードバックを提供する機会をつくるとします。 誰しも自分の仕事ぶりが認められることはうれしいもの。 仕事への責任感や、やる気の創出につながるのです。 また、評価が昇給やインセンティブに紐づいている場合、さらにモチベーションアップの効果が期待できます。 「もっと頑張ろう」とモチベーション高く仕事に臨むことは、業務の生産性やクオリティ向上に直結します。 時給以上に価値のあるスタッフの活躍引き出すをことができるのです。

コミュニケーションが活発になり、働きやすい環境づくりができる

評価制度は職場のコミュニケーションを促進し、働きやすい職場づくりにも貢献します。 評価を直接フィードバックすることで、スタッフと店長との間に対話が生まれますよね。 店長がスタッフの頑張りを認め、褒めたりねぎらったりする機会が作れます。 「店長は自分を見てくれていて、認めてくれる」という信頼感が醸成されるのです。 働きやすい職場環境の土台として、スタッフと店長との間に信頼関係の構築は欠かせません。 評価制度を通じてコミュニケーションが促進されることで、風通しよく働きやすい職場づくりができるメリットがあります。

人材育成・スキルアップ

アルバイト・パートスタッフの育成でも評価制度は有効です。 評価の中でスタッフに強みである部分や改善点を伝えれば、自分のことを客観的に理解できます。 改善すべきことが明確になれば、その後の行動がしやすくなりますよね。 評価制度はスタッフのスキルアップや自己成長の機会となります。
上記で紹介した3つのメリットは、「従業員満足度(ES)」を高める要素。 つまり、アルバイト・パートスタッフの評価制度を整えることの最大の意義は従業員満足度の向上です。 従業員満足度を上げることは、離職を防ぐだけでなく、スタッフが楽しくやりがいをもって働くために欠かせない要素。 従業員満足度がアップすれば、顧客満足度も上がり、売上アップにつながるという店舗経営の好循環が生まれます。
従業員満足度をアップさせ、離職を防ぐポイントについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひチェックしてくださいね。 【カフェ・飲食店】離職率はなぜ高くなる?アルバイトスタッフの定着を促すポイント

評価制度を導入するときのポイント

アルバイト・パートスタッフの評価制度を導入するときに気を付けたいポイントをご紹介します。

わかりやすい評価基準を設定する

評価基準はわかりやすく、明確に設定しましょう。 スタッフは「どのような成果を出せば、どのくらい評価されるのか」という基準がわかるようになります。 基準がわかると目標が立てやすくなりますよね。 「スキルアップのために、どのように行動すべきか」がイメージしやすくなり、スタッフの自主的な行動につながります。 反対に評価基準が不透明だと、スタッフは「正しく評価されていないのでは?」と不満を抱く原因に。 評価が悪い場合、どこを改善すればよいのかわからないため、モチベーションがダウンする恐れもあります。 根拠のある評価基準を設定することがポイントです。 評価基準を明確にし、適切に評価できる体制を整えましょう。

公平性を確保する

評価制度の成功のカギは、主観にとらわれずに公平な評価をすること。 不公平な評価はスタッフとの間に不和が生まれる原因になります。 公正な評価を心がけていても、無意識に評価が偏る場合もあるかもしれません。 人事評価で起こりやすいエラーを把握しておきましょう。 よくあるエラーとしては下記のようなものが挙げられます。
エラー 内容
ハロー効果 ひとつでも突出したよい点があると、全体的によく見えてしまうエラー。
あるいは悪い点があると全体が悪く見えてしまうエラー
過去に大きなミスをしたことで、実際よりもミスが多いという評価を付ける
中心化傾向 評価をする際に真ん中の評価を多く付けてしまうエラー 「1.2.3.4.5」の評価で3を多く付ける
寛大化傾向 評価が甘くなり、実態よりもよい評価を付けるエラー 嫌われたくないから、厳しく評価を付けない
評価体制や評価プロセスが適切かを確認しましょう。

評価制度導入のステップ

1. 評価する項目を選定する

最初に評価の対象となる項目を洗い出しましょう。 店長が目指すお店像をイメージしながら項目を選定します。 例えば下記のような項目があります。

  • 業務スキル
  • 勤務態度
  • チームワーク
  • 勤務年月の長さ
  • マニュアルを遵守している
  • 利益を上げる行動(チラシのポスティングなど)

あまりにも項目が多すぎると、評価・運用が難しくなってしまいます。 多くても20個前後に絞るとよいでしょう。

2. 評価項目の評価基準・点数を決める

評価項目が決まったら、次は各項目の評価基準と点数を設定します。 項目について評価基準を設け、それらに対して「このレベル感だと1点」「このレベルまでできると3点」というような、評価の基準と点数を決めます。
【業務スキルの評価基準の例】

  • ひとりでできる(平常時):+1点
  • ひとりでできる(繁忙時):+2点
  • 他のスタッフに対して育成・研修ができる:+3点

付与する点数や評価段階は多くなると複雑になります。 「○△×で評価する」、「5段階で評価する」などのように、できるだけシンプルにしましょう。

3. 各評価項目の重要度を決める

最後に、各評価項目の重要度とウェイトを決定します。 設定した評価項目には、お店で特に大事にしたい要素があるはずです。 重要視する評価項目の配点は、ウェイトを高く設定しましょう。 これにより、店舗業務で何を大切にすべきか、どんな仕事を求めているのかをアルバイト・パートスタッフに伝えることができます。 お店の経営理念の定着促進効果も期待できますよ。

アルバイト・パートスタッフ評価の運用|評価シートを活用しよう

店舗で評価制度を導入する場合、評価シートを作成すると便利です。 お菓子屋さん・パン屋さん・カフェなどの飲食店における人事評価シートの参考として、厚生労働省が配布している「職業能力シート」をご紹介します。
厚生労働省 職業能力評価シート(外食産業)のダウンロード
ダウンロードして、お店に合う形に編集してみてくださいね。 作成した評価シートに基づき、スタッフの評価を行います。 評価が完了したら、スタッフとの面談の機会を設け、フィードバックをしましょう。 大事なのは「評価」を目的としないことです。 人事評価の目的は、評価を通して、従業員満足度をアップさせること。 スタッフと真摯に向き合い、活躍を褒め、改善案を提案します。 評価制度を通してスタッフが自己成長できるように導きましょう。

まとめ

この記事では、アルバイト・パートスタッフの評価制度について解説しました。 適切な評価はスタッフの労働意欲の向上、働きやすい環境の構築、スキルアップの促進といったメリットがあり、従業員満足度をアップさせるために大事です。 評価制度はスタッフが自分の仕事に対してやりがいを感じ、自己成長を実感できる大切な機会です。 いつもお店のために働いてくれるスタッフに感謝を伝えられる機会でもあります。 評価制度の活用で従業員満足度がアップすれば、お店への定着を後押ししてくれます。 スタッフがモチベーション高く働くためのお店づくりは、お客さま満足度アップや売り上げアップにつながります。 スタッフとともに成長する店舗を目指しましょう。
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