くず餅といえば?
「くず餅」といえば、どんなお菓子を思い浮かべますか?
実はくず餅は、関東と関西で大きく違うお菓子なんです。
関東のくず餅は、ひし形に切った白っぽいお菓子。
これは乳酸菌で発酵させた小麦でんぷんを使って作るもの。
関西のくず餅は、透き通ったお菓子。
これは植物のくずの根から取れるでんぷん(くず粉)を使って作るもの。
今回は、関西風のくず餅の作り方をご紹介。
くず餅に欠かせない黒蜜も、一緒に手作りして楽しみましょう。
くず粉と本くず粉
「くず粉」は、くずという植物の根から取れるでんぷんを粉末状にしたもの。
ですが、くず粉として販売されているものには、さつまいもなどのでんぷんを加えたものや、くずを使っていないものも。
くず100%のものは「本くず粉」と呼ばれ、くず粉の中でも高価。
本くず粉で作ったくず餅は、モチッとしていながらもキレがある食感を楽しむことができます。
チャンスがあれば、ぜひ本くず粉を使ってみてください。
基本のくず餅のレシピ
黒蜜を作る
くず餅に欠かせないのがきな粉と黒蜜。
きな粉を手作りするのは難しいですが、黒蜜は簡単に作れます。
黒蜜作りのポイントは、おいしい黒糖を使うこと。
材料(作りやすい分量)
- 黒糖…100g
- 水…50ml
作り方
- 小鍋に黒糖と水を入れ、中火にかけます。
- 常にかき混ぜて黒糖を溶かし、少しとろみが付くまで煮詰めます。
- こして冷まします。
- 保存瓶に入れます。
*冷蔵庫で1か月ほど保存することができます。
くず餅を作る
くず餅は30分間もあれば出来上がる、手軽な和菓子です。
材料(2~3人分:12×15cmの流し缶1台分)
- 本くず粉…50g
- 水…250ml
- きな粉…適量
- 黒蜜…適量
下準備
- 型を水でぬらしておきます。
- 型がすっぽり入る容器に水を張っておきます。
作り方
- ボウルなどにくず粉を入れ、水を加えてよく混ぜます。
- こしながら鍋に注ぎます。
- かき混ぜながら中~強火で熱し、固まりはじめたら火を弱め、さらにかき混ぜます。
- 全体に透明感が出たら、火を消します。
- 型に生地を移し、厚みが均一になるようぬらしたゴムベラなどで伸ばします。
- 水を張った容器に型ごと沈め、生地を固めます。
- 水に浸したままの型から、固まった生地を取り出します。
- 水気を切って、食べやすい大きさに切ります。
- 皿に盛り、きな粉と黒蜜をかけます。
*生地は1~2分間で固まります。
*さらに冷やしたい場合は、氷水に30秒間ほどさらすと良いでしょう。
「葛餅と黒蜜」の詳しいレシピページはこちら。
くず餅は冷やしすぎると白濁して見た目も悪く、食感も固くなります。
冷蔵庫での保存には向きませんので、作りたてを食べてくださいね。
砂糖を加えたくず餅のレシピ
ご紹介した基本のレシピには砂糖を入れていません。
これは、本くず粉で作るくず餅と手作りの黒蜜のおいしさを味わっていただくため。
でも、砂糖が入ったくず餅もよく見かけますよね。
くず餅自体を甘くして楽しみたい場合は、下記の分量で試してください。
材料
- 本くず粉…50g
- 砂糖…50g
- 水…200ml
ボウルなどに本くず粉と一緒に砂糖を入れ、水を加えてよく混ぜてください。
あとは、基本のレシピと同じでOK。
もちろん白い砂糖で構いませんが、ちょっとひとひねりして黒糖で作ってみるのもおすすめですよ。
全体にきな粉をまぶしてから盛り付けると、また違った雰囲気を楽しめます。
黒糖くず餅であることがわかるように、きな粉をまぶしていないものをひとかけらだけのせても◎
きな粉に砂糖を混ぜるなら、きな粉と砂糖の割合は1:1に。
そこにひとつまみの塩を加えてよく混ぜてください。
抹茶味のくず餅のレシピ
くず餅を抹茶味にアレンジするのもおすすめです。
材料
- 本くず粉…45g
- 抹茶…5g
- 水…200ml
ボウルなどに本くず粉と一緒に抹茶を入れ、水を加えてよく混ぜてください。
後は、基本のレシピと同じでOK。
こちらは、普通のきな粉の代わりに青きな粉(うぐいすきな粉)をかけました。
抹茶と黒蜜の相性もばっちりです。
見た目も涼し気なくず餅を楽しもう
基本のレシピだけでなく、さまざまなアレンジができるくず餅。
涼しげでさっぱりとしたくず餅で夏のおやつ時間をお楽しみください。