「フィーカ」で人気のシナモンロール
北欧には「フィーカ」という習慣があります。
フィーカとは、家族や友達・同僚とコーヒーや甘い物を楽しみ、おしゃべりしながら休憩するコミュニケーションの時間。
今回ご紹介するのは、フィーカによく登場するおやつ・シナモンロールのレシピ。
フィンランドの食堂を舞台にした「あの映画」に登場したといえば、思い出す方もいらっしゃるのでは?
登場人物たちも作っていた、人気の成形で作ってみましょう。
フィンランドのシナモンロールの特徴
北欧のシナモンロールの特徴は、生地にカルダモンが入ること。
カルダモンをたくさん入れれば、本場の味に。
スパイスの味に慣れていなければ、控えめにして食べやすく。
カルダモンとシナモンの2種のスパイスを組み合わせて、香ばしく焼き上げましょう。
シナモンロールのレシピ(10個分)
材料
生地
- 無塩バター…30g
- 牛乳…160g
- 卵…40g
- 強力粉…200g
- 薄力粉…100g
- 砂糖…20g
- 塩…4g
- インスタントドライイースト…5g
- カルダモンパウダー…適量(5ふりぐらい~)
フィリング
- 無塩バター…15g
- 砂糖…20gを目安にお好みで
- シナモンパウダー…適量
トッピング
- 卵…生地に使った残り
- ざらめ…適量
下準備
- 牛乳・卵・フィリングの無塩バターを常温に戻します。
- 卵を溶いておきます。
- 天板にオーブンシートを敷きます。
- オーブンを190℃に予熱します。
作り方
- 小鍋に生地用の無塩バターを入れて弱火にかけて溶かしたら、火を止めます。
- 牛乳を加えます。
*牛乳の温度が低く、バターが固まってしまう場合は、弱火にかけて人肌まで温めます。 - ボウルに強力粉からカルダモンパウダーまでを入れてざっと混ぜたら、2と卵を加えて混ぜます。
- 粉っぽさがなくなってまとまってきたら、台に取り出してこねます。
- 生地がなめらかになったら丸めてボウルに戻し、乾燥しないようにぬれ布巾などをかけて、一次発酵させます。
- 2倍に膨らんだら、一次発酵終了です。
- 丸め直してぬれ布巾をかけ、15分間休ませます。
- 生地を約20×50cmにのばします。
- 生地を横長に置きます。
奥側の縁の部分2cmぐらいを残してフィリング用のバターを一面に塗り、砂糖とシナモンパウダーを散らします。 - 生地を手前から巻いていき、とじ目をしっかりとじます。
- 台形になるように、包丁で10等分します。
- 台形の狭い部分が上になるように置いて、指や菜箸などで中心を押さえつけます。
- オーブンシートを敷いた天板に並べ、ふっくらするまで二次発酵させます(40℃で20分間ぐらい)。
- 卵を塗って、ざらめを散らします。
- 190℃のオーブンで10分間焼いて、出来上がり。
「フィンランドのシナモンロール(かもめ食堂風)」の詳しいレシピページはこちら。
レシピのポイント
この形のシナモンロールは、フィンランド語で「コルヴァプースティ」と呼ばれます。
意味は「平手打ちされた耳」。
成形時には、たたかれてつぶれた耳をイメージして、生地をギュッと押しつぶしましょう。
映画では両手の小指で押しつぶしていましたよね。
小指でやりにくければ、人差し指や菜箸を使う方法がおすすめです。
形いろいろ 北欧のシナモンロール
今回ご紹介したフィンランドのシナモンロールの他にも、北欧にはさまざまなシナモンロールがあります。
カタツムリのようなスネイル形や、ねじった生地を結んで作るノット形など、形もいろいろ。
フィンランドのお隣の国・スウェーデンでは、「毛糸玉」と呼ばれている形も人気。くしゃくしゃっとした形が愛らしいシナモンロールです。
アメリカのシナモンロールとの違いは?
北欧のおやつといえばシナモンロールとご紹介しましたが、シナモンロールはアメリカでも定番のおやつです。
アメリカのものはカルダモンを入れず、砂糖が多めの甘いパン生地。
成形は渦巻き形。生地をひとつずつ丸型に入れて焼くこともあれば、大きな型に並べてちぎりパン風に焼き上げているものも。
特徴はアイシングをたっぷりかけること。
粉糖と水で作るアイシングの他に、チーズクリームを加えたアイシングも、とても人気があります。
映画の登場人物になりきって、手作りシナモンロールを楽しみませんか
日本では、アメリカ風のシナモンロールはよく見かけますが、北欧風のものはまだそこまで浸透していないよう。
ぜひ手作りしてみてください。
家族みんなで作って、誰が押しつぶしたシナモンロールが一番つぶれた耳に見えるか、なんてことを競うのも楽しそうですね。