鮎の形をしたかわいい和菓子
夏の初め頃になると、和菓子屋さんに並ぶ若鮎。
クリっとしたつぶらな目と小さめなフォルムが愛らしく、今にも泳ぎだしそう♪
今回は、夏の訪れを告げる和菓子「若鮎」の作り方をご紹介します。
若鮎とは
若鮎とは、カステラのような焼き生地で求肥を包んだ、鮎(あゆ)をモチーフにした和菓子。「鮎菓子」と呼ばれることもあります。
6月頃の鮎漁が解禁される時期になると、和菓子屋さんなどで並び始めます。
発祥地は定かではありませんが、一説には江戸時代末期、岡山県出身の和菓子職人が作った「調布」というお菓子が原形になったんだとか。歴史あるお菓子なんですね。
地域によっては求肥だけではなく、あんこ入りのものも。
岐阜県では銘菓として通年販売されているようですが、ほとんどの地域で夏限定として出回る若鮎。
和菓子で季節の移ろいを感じられるとワクワクしますね!
若鮎のレシピ(8匹分)
求肥を包んだ、定番の若鮎のレシピです。
あんこを入れてもおいしいので、お好みでどうぞ。
焼印はバーベキュー用の金串を使用するので、ご用意ください。
求肥を作る
材料
- 白玉粉…40g
- グラニュー糖…60g
- 水…60g
- コーンスターチ…適量
作り方
- 耐熱性のボウルに白玉粉を入れ、水を少しずつ加えてダマが残らないようによく混ぜる。
白玉粉が溶けたらグラニュー糖も加えて混ぜる。
- ふんわりラップをして600Wのレンジで1分30秒間加熱する。
液状の部分と固まった部分とがまだらになっているので、一度取り出してゴムベラでよく混ぜる。
- さらに1分30秒間加熱してよく混ぜる。
最終的に生地に透明感が出て、白玉粉にしっかり火が通った状態になればOK。
- コーンスターチを広げたバットに移して薄く広げ、粗熱を取る。
生地を作って求肥を包む
材料
- 全卵…60g
- 上白糖…50g
- はちみつ…10g
- 重曹…1g
- 水…25g
- 薄力粉…80g
- 水(後入れ)…20g
作り方
- ボウルに全卵・上白糖・はちみつを入れ、ホイッパーでやや白っぽくなるまでしっかり混ぜる(泡立てる必要はありません)。
- 重曹と水25gを小さな容器に入れて混ぜ溶かし、1のボウルに加えてよく混ぜる。
- 薄力粉をふるって加えて混ぜ、粉気がなくなったらゴムベラに持ち替えて全体を丁寧に混ぜる。
ラップをして30分間ほど常温で休ませる。*少し休ませることで、気泡が落ち着いてきれいに焼き上がります。
- 水(後入れ)20gを加え、全体をよく混ぜたら生地の出来上がり。
- フライパンを熱し、一度火から下ろしてぬれ布巾にのせて少し冷ます。
中火にかけ、大さじ2杯程度の生地を約12cmの楕円形に広げて焼く。*ムラになりやすいので、油は塗りません。テフロン加工されたフライパンで焼いてくださいね。ホットプレートでも可。
- 表面がプツプツとして乾いた感じになってきたら、ひっくり返す合図。フライ返しなどでひっくり返し、裏側は30秒間程度サッと焼く。
- 弱火にして再びひっくり返す。
求肥を幅1.5cm×長さ9cmほどの大きさにカットして、粉をハケでしっかりと払ってから片側にのせ、反対側の生地を折って求肥を包む。
*あんこを入れる場合は、求肥の量を少し減らしてください。
- 温かいうちにラップでギュッと包み、しっかり密着させる。
約8匹分取れるので、全て包んで粗熱を取る。
仕上げる
作り方
- 金串を直火に当て、やや赤くなるまで熱する。
※※注意※※
とても熱くなっているので、やけどにはじゅうぶんに気をつけてください。生地に当てると煙が出ます。必ず換気扇を回してください(火災報知器が作動する恐れがあります)。
- ラップを外した生地に金串を当て、目・エラ・尾の模様をつける。
- 出来上がり。
求肥入り・求肥&あんこ入り、どちらもおいしいです♪
「若鮎」の詳しいレシピページはこちら。
金串を使えば、若鮎らしい表情も簡単♪
和菓子屋さんでは専用の焼印を使用しているところが多いですが、家庭で作る場合はバーベキュー用の金串で代用できます。
金串はすぐに冷めてしまうので、数本用意しておくと作業が捗ります◎
先端が尖っているものはエラや尾に、丸いものは目をつけるのに便利。先端が丸いものはマシュマロを焼く用の金串です。
かわいさのポイントはまん丸の目
かわいい表情の一番の決め手は、まん丸の目!
金串を炙ったら、まずは目。バランスを見てエラ、尾と順につけていくのがおすすめです。
焼印を押すと、生命が宿ったかのように生き生きしますよ♪
和菓子で季節の移ろいを楽しんで♪
若鮎の材料はいたってシンプル。いつでも作れるけど、この季節に作るからこそ楽しめるというものが和菓子には多い気がします。
かわいい若鮎で、夏の訪れを楽しんでくださいね。