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【飲食店向け】販促計画の実行ガイド|販促費の目安や販促アイデアも紹介

date
2024/02/27
writer
コッタビジネス編集部
category
販売促進 > 販売計画
あなたのお店では販促計画を立てていますか? また、立てている場合は計画通りに実行できていますか? 「計画倒れになってしまう」とお悩みの方に向けて、販促計画を実行するポイントをお届けします。 販促が失敗する主な原因や販促費の目安、役立つ販促アイデアもお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。

販促計画とは?

販促計画とは、売り上げ・利益目標を達成するために、どの時期にどのような販促施策を打つのかを落とし込んだ計画を指します。 販促計画を立てる目的は、主に下記の3つです。 ・売り上げ・利益目標を達成するために必要な具体的な行動を「見える化」する ・計画を実行し、目標達成までの進捗や結果を測定しやすくする ・計画実行後に振り返り、次の販促計画の改善にいかす あらかじめ販促計画を立てることで、目標に向かったブレない施策や、最適な手段を選びやすくなります。
販促計画を立てる手順やコツについては、こちらの記事で詳しく解説しています。 目標達成を実現!年間販促計画の立て方・ポイントを徹底解説

販促がうまくいかない!失敗の原因は?

「販促計画を立ててみたものの、うまくいかなかった……」 こんな経験をされたことはありませんか? 販促がうまくいかない場合、その原因のひとつとして「PDCAサイクル」を回せていないことが考えられます。 PDCAとは下記の一連の流れです。

  • Plan:目標設定・計画
  • Do:計画の実行
  • Check:効果の測定、課題の確認
  • Action:課題改善のための行動

販促計画を立てたら、計画を実行するのはもちろんですが、その結果を検証して次回にいかすことが重要です。 一度の販促でその効果を測るの難しいもの。 年間の販促活動を通して、店舗と施策の相性や、実施する効果的なタイミングなどが見えてきます。 結果に基づいて改善を重ねることが販促を成功させるコツです。 感覚やカンに頼らない、着実な販促活動を行えるようになります。 ここからは、販促計画を実行に移す上でのポイントを解説していきます。

販促を実行する前にチェック!販促費用は適切?飲食店の販促費用の目安について

販促のためにチラシやノベルティを作成することもありますよね。 販促を実行に移す前に、販売促進費用が予算を超えていないか、必ずチェックしましょう。 お菓子屋さん・パン屋さん・カフェなどの飲食店の販促費用の目安は3~5%とされています。 例えば売上が月商200万円のお店であれば、販促費用は6~10万円が目安です。 ただし販促費を毎月同じ額に設定するのではなく、どのイベントにどのくらいの販促費用を割くのかを考えることがポイント。 販促費を均等に割った場合、 1ヶ月分の金額では、取り組める集客方法が限られるからです。
例えば、クリスマスやバレンタインなどのように、重点的に販促を行うイベントがあります。 一方で閑散期は販促コストを割かなくてよい場合もありますよね。 年間の販促計画から、それぞれのイベントにどのくらいの販促費用をかけるのかを決めておきましょう。 決めた予算の中で、効果が発揮できる販促手法を選択すると、販促費が利益を圧迫することを防げます。
予算の立て方やコスト管理については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。 カフェ・飲食業の予算管理|予算を組む目的や方法、ポイント

販促実行は段取りが命!短期スケジュールを立てよう

ひとことで「販促」といっても、販促から発生する業務はさまざまです。 計画倒れにしないために、短期スケジュールに落とし込む手順を解説します。

1. 販促カレンダーを実際のToDoリストに置き換える

予算に収まる範囲で販促を実行します。 販促に必要な作業・タスクを洗い出しましょう。 お菓子業界の一大イベントであるクリスマスを例として、発生する販促準備を考えてみましょう。

  • 商品・サービスの企画
    クリスマス限定商品の開発
    ギフトセットや特別パッケージの企画

  • 価格戦略
    早期予約割引・特典の企画

  • プロモーション戦略
    店頭案内チラシの作成
    チラシやDMなどの作成
    SNSでのキャンペーン告知

  • 顧客体験の戦略
    店内のクリスマス装飾の準備
    クリスマス音楽などでの雰囲気づくり

大まかなタスク(親タスク)を出した後に、さらに細分化されたタスク(子タスク)を洗い出すと、準備を行う際に抜け漏れがなくスムーズに進行できます。

2. ToDoリストに期日を入れる

ステップ1で洗い出したタスクが、どれくらいの期間を要するのかを見積もります。 これらを通常の店舗業務と並行して行わなければならないので、余裕を持ってスケジュールを立てることが大事です。 準備のスケジュールは販促実施期間の「販促開始日」から逆算して決めましょう。
【例】
親タスク 子タスク 期間
商品開発 クリスマスメニュー開発 9/25~10/20
ギフトセット開発 9/25~10/20
パッケージの決定 9/25~10/20
価格 早期予約特典の企画 10/1~10/10
早期予約特典の案内 11/1~
各商品価格決定 10/10~10/15
プロモーション 店頭チラシ企画 10/15~10/25
店頭チラシ外部依頼 10/25~10/30
チラシ配布 11/10~
SNSでの告知 11/10~
その他 店内装飾の手配 11/15~11/20
店内装飾 11/25~
クリスマス音楽 11/25~
下記のようなガントチャートを活用すると、タスクと必要な期間を可視化でき、全体が見渡しやすくなります。 進捗管理もしやすくなりますよ。 【例】

3. 実行する

期日に間に合うようにタスクを実行していきます。 予定通りに進んでいるか、進捗を確認しながら進めましょう。 実行する際は、実際にかかった期間や発生した問題などをメモに残しておくとよいでしょう。 後日振り返りするときに役立ちます。

【飲食店向け】店舗集客・売上アップのアイデア

販促は店舗の売り上げを立て、目標とする利益を達成するために行います。 利益を達成するために、各販促施策は「何のために実施するのか」という目的を定めておくことが大事です。 お菓子屋さん・パン屋さんの売り上げ構成は下記の計算式で求められます。

  • 売上=客数×客単価×購入頻度

つまり、販促施策の目的は

  • 客数を増やす
  • 客単価を増やす
  • 購入頻度を増やす

の3つのうちのいずれかを設定します。 店舗が抱える課題に合わせて販促施策を決定しましょう。 ここからは、目的別の具体的な販促事例やメリットについて紹介していきます。

集客数を増やす販促事例

  • 地域住民へのポスティング

地域住民をターゲットに、折り込みチラシのポスティングやチラシの街頭配布を行ってアプローチします。 チラシに割引クーポンやお得情報を掲載し、購買意欲を向上させて来店を促します。 販促ツール:チラシ

  • 店舗の周年イベントの実施

店舗の創業日に合わせて周年祭を実施します。 来店者には割引クーポンやノベルティなどをプレゼントし、来店を促します。 販促ツール:チラシ、SNS、Googleビジネスプロフィール(※)など

※Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス) 無料で店舗情報をGoogle検索上に掲載できる集客ツールです。 詳細や活用方法はこちらの記事で紹介しています。 Googleビジネスプロフィールで集客力アップ!活用ポイントとは?

  • Instagram(インスタグラム)でフォトコンテストを開催

投稿者に店舗の公式アカウントをタグ付けして写真を投稿してもらい、優秀賞には特典を準備します。 認知度を上げ、既存顧客の来店・新規客獲得を促します。 販促ツール:Instagram、店頭POPなど

客単価アップの販促事例

  • プレミアム商品を展開する

期間限定の高単価商品を展開します。 「この時期だけ」「高級な○○を使った」などのように限定性や希少性を訴求すると、商品・メニュー価値が上がるため単価アップにつながります。 販促ツール:店頭POP、SNSなど

  • セットメニューの提案と案内

1商品だけでなく、複数購入を促し、客単価をアップします。 例えば「お店のおすすめ焼き菓子詰め合わせセット」や「1品250円の商品を5品購入すると100円off」のようなセットメニューを作り、店頭POPで購入を促進します。 販促ツール:店頭POP

  • オーダーケーキ・ホールケーキの予約受付

お客さまの要望に合わせてカスタマイズできるケーキを展開します。 商品の価値や顧客体験の価値を向上させ、単価を上げます。 販促ツール:ポスター、看板、SNSやホームページでの予約受付案内など

来店頻度アップの販促事例

  • 季節に合わせた新商品展開

定期的に販売する商品ラインアップを変え、季節に応じた新商品を展開していきます。 お客さまが次の新商品を楽しみに来店する仕掛けとなるため、リピート率をアップさせる効果があります。 販促ツール:店頭POP、SNS告知、Googleビジネスプロフィールなど

  • お得なポイント、割引施策

お店独自のメンバーズカードやポイントカードを発行します。 例えば「メンバーズカードをお持ちのお客さま限定で15日はショートケーキが10%OFF」「2が付く日はポイント2倍」など毎月ミニイベントを開催すると、再来店のきっかけができるため、リピーターになる効果が期待できます。 販促ツール:メンバーズカード、ポイントカード、スタンプカードなど

  • 定期的な情報発信

顧客情報を取得している既存客に向け、新商品やイベントの情報発信をします。 一緒にクーポンやお得情報を掲載し、購買意欲を高めて来店を促します。 販促ツール:DM(ダイレクトメール)、LINE、メールマガジンなど

上記で紹介したような販促は、経営における「売れる仕組み作り」であるマーケティング活動の一環です。 マーケティングについてはこちらの記事で解説していますので、チェックしてくださいね。 お菓子屋さん・パン屋さんに必須のマーケティングとは?キホンを解説

まとめ|販促計画を実際の行動に移せるように「見える化」を意識したToDoリストを作ろう

お菓子屋さん・パン屋さん・カフェなどの飲食業の経営において、販促は店舗の利益確保に欠かせない手段です。 年間を通して行われる販促を、より効果的にするためには販促計画を立て、スケジュールに落とし込み、漏れがないように実行することが重要。 販促をする際に利益を圧迫することがないか、必ず予算をチェックします。 その上で、目的やターゲット層に合わせた販促方法を選びましょう。 計画を立てたら、販促に伴う業務を全て洗い出します。 タスクの進捗がわかりやすいように、「見える化」を意識して短期計画に落とし込むのがポイントです。 販促計画を着実に実行に移せば、利益の目標達成に近づきます。 お店の魅力を引き出しながら、お客さまに喜ばれる商品・サービスの提供とともに販促活動を展開し、売上と利益アップを目指しましょう!
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